
通信制高校では、全日制高校と比べて集団生活の経験が減ってしまいます。
集団生活の経験が減ることで、就職や進学にどんな影響があるのでしょうか。
具体的に考えていきたいと思います。
通信制高校の集団生活の不足がもたらす就職や進学への影響とは?
集団生活の経験が不足していると、一般的には社会スキルが育たないと言われます。
社会スキルが不足していると、こんなことになります。
- どのようにコミュニケーションを取ればいいかわからない
- 人付き合いがうまくできない
- 自己主張ができない
- 自己主張をすると喧嘩になってしまう
しかし、通信制高校だからという理由で社会スキルが不足するとは限りません。
完全なる集団生活でなくても社会スキルを育てることはできるからです。
日本航空高校JAAキャンパスではキャンパスの先生とのやり取りの中にも社会スキルを育てる工夫をしています。
通信制高校生が集団生活の経験を得るためにできることとは?
通信制高校は全日制高校と比べると、集団生活の体験は確かに減ってしまいます。
しかし通信制高校では、まずキャンパスでの活動に参加してみることで社会との関わりを持つことができます。
また、アルバイトができる状況であれば、アルバイトを通じて社会生活を経験できます。
アルバイト先は、一人で完結するものではなく、できれば高校生がシフトに入っているようなお店で接客業をしてみるのがおすすめです。
同世代の子と関わる経験は、大切です。
ただし、人間関係にストレスを抱えている状態で無理して集団生活を送ってしまうのは大変な精神的負担となります。
どの程度、社会と関わっていくかは、自分の状態とよく相談しましょう。
通信制高校で集団生活の経験が減ってしまうことは社会人になった時に影響する?
通信制高校を卒業後に就職する人は、全国で約19%、全日制高校を卒業後に就職する人は全国で約17%です。(参照:文部科学省「高等学校通信教育の現状について」)
全日制高校を卒業した生徒と同じぐらいの割合で、通信制高校を卒業した生徒も就職しています。
もし、通信制高校で集団生活が少ないせいで社会人になった時に悪影響があるとすれば、就職先の企業としてはどのような施策を取ると思いますか?
『翌年は通信制高校の生徒を採用するのを、やめよう』となるのではないでしょうか。
しかし現実は、通信制高校の卒業者も、全日制高校の卒業者も同じぐらいの割合で就職しています。
通信制高校での集団生活の少なさは、社会人になった時に影響しないということになります。